弘前さくらまつり in 2017

 弘前城公園の桜が満開とのことで、カメラを片手に花見に行って参りました。
平日ということもあってか、それほど混雑してなくゆっくり楽しめました。

晴れ時々曇りの撮影日和ではありましたが、カメラが途中でおかしくなり写真を撮っても記録されなくなってしまいました。
どこか設定を間違っていじってしまったのかと調べるも異常なし、結局撮影を途中で諦めました。家に帰って調べてみると、どうやらSDカードがおかしくなったようで、パソコンで自動修正をしたらきちんと撮影できるようになりました。

なもんで桜の下で少しばかり読書。
最近手にした みぞろぎ梨穂 「約束の大地-想いも言葉も持っている」 を読みました。
出生して間もない頃、脳の酸素不足により重度の障害を負い、ほぼ植物状態になってしまったようです。
1992年7月生まれですから、もうすぐ25歳になるようです。

2012年技術の進歩と、國學院大學人間開発学部初等教育学科教授 柴田保之先生に出会わなければ、感情を表に現すことも、詩集を出すこともできなかったことでしょう。
本の帯にある「ご覧の通り 何もできない私ですが ぼんやりと生きてきたわけではありません。 ずっと私は 人間とは何なのか ということを考えてきました。」 これが彼女が2012年に初めて発した言葉とのこと…。

長年にわたって何ら表現できる術の無い一人の女性が、健常者には理解し難い、内に秘めた魂の叫びを聞いた思いがして鳥肌が立ちました。

ただそこにじっとしているしかなく、風雪に耐えながらも「一所懸命」に感動的な美しい一輪の花を咲かせる桜にも重なる思いがして、
「何故、そこまで美しく花を咲かせるの? もし誰も見て感動する人がいなくとも、そこまで美しく咲かすことができるの?」
と思わず聞きたくなってしまう衝動に駆られます。

何もかも不自由な身であればこそ、内に秘めた魂を成長させていくしかない究極的な姿に見えてしまいます。
この本の題名でもある約束の大地。それは旧約聖書に出て来るカナンの地を想定させられます。お母様の影響なんでしょうかね。

『約束の大地』

つらい別れを一人たえて
私は今新たな出会いに向けて歩み出す

ぶかぶかになった昔の服は捨て去って
身の丈にあった服を着て
私はここから歩み出す

わずかな光は夜の暗闇に吸い込まれてしまい
道の先は真っ暗闇だ

だが私は行かなければならない
ずっと昔にした約束を果たすために

私にもぬいぐるみの殻を破って
ほんとうの私をさらす日が来るとは思わなかったが
昔の約束だけは果たさなくてはならない

それは運命に負けないで絶望もせずに
この世界の歴史を書き換えられるかということだ

夜はまだ明けない
盗人たちは暗闇の中で虎視眈々とねらっているが
何一つ盗まれるものを持たない私は恐れてはいない

理想の絶え果てた大地に立ち理想の種をまき
もう一度芽を育むということ

それが約束だった

もしよろしかったら本を手に取ってみてくださいね♡

今回は不本意ながら少し写真を撮りましたので、 アンドレア・ボチェッリ&サラ・ブライトマンの名曲「Time To Say Goodbye」と共に楽しんでください。

Hirosaki_2017 from Shingo Nakata on Vimeo.

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