フランスリネン＆リバティ　ラウンド長財布

今年の夏も異常気象が続いていますね。　日本海側を中心に被害に遭われた方に、心よりお見舞いを申し上げます。

私のほうはというと、昨日妻の３回目の命日でした。
でもこれからは、第２の人生のお誕生日と言うことにしました。
３年過ぎて、ようやくこんなことが言えるようになりました。

そんな思いで、お墓参りし、墓石を綺麗に掃除していましたら、いつの間にか小さい小さい子供のカエルがひょっこり姿を現しました。
瞬間的に妻だと思い、つい名前を呼んでしまいました。
あの世では、彼女も３歳です。ようやく物心がついてきた頃でしょうか？
今必死にいろんなことを勉強しているのかもしれませんね。

思えば３０歳代後半に子宮体がんの告知をされました。通常体がんは、閉経後の方が多いようですが、彼女の場合は若くして体がんと診断されました。
しかも既にⅢ期に入っていると….。二人で何度抱き合って泣いたことかわかりません。
医師は、今すぐに子宮の摘出手術をしないと生命の保証はないと強く勧めてきました。

しかし彼女は、どうしても子供を諦めることができず、自然療法で治療することを強く希望しました。私も、なかなか子供を授かれないという現実を受け入れられず、手術を回避してしまいました。
医師からは、何度も命の保証はないと脅されましたが、子供を産みたいという彼女の情熱を打ち消すことはできませんでした。

それから８年ほど過ぎ、二人で話し合って、子供はもういいから西洋医学での治療を決断しました。
放射線治療でがん細胞を小さくしてから、摘出手術するということにしました。放射線治療である程度小さくはなり、抗がん剤治療と摘出手術に入ろうとした時、異変が起きました。

夜、突然緑色の液体を嘔吐し、救急車で病院に運ばれました。医師からは、「がん性腹膜炎」。
お腹の中にがん細胞が散らばってしまい、がん性の腸閉塞（イレウス）の状態となり、一切食べることが出来なくなってしまいました。
それからは地獄の日々です。本人はもとより、見ている私のほうも目眩がするほどの苦痛でした。

医師からは、余命１～２ヶ月。それでも４ヶ月半一緒に過ごすことができました。
途中、外出許可が下り、弘前城の桜を車窓から眺めたこと、半月ではありましたが自宅で過ごせ事など、今では良い想い出です。

つい、最初に迷わず手術を受けていればどうだったろう…などと、どうしようもない事を考えてみたこともありました。
でも今では、寿命だったんだろうと考えることにしています。有名人が最先端の医療を受けても、早々に死んでいく姿を見ていると、一概に言えないと思うようになりました。

今日は少しおしゃべりが多くなってしまいました。ついでと言っては何ですが、最近本を読み返して、改めて感動した詩を綴っておきます。
それは、ニューヨーク大学病院リハビリセンターのロビーに掲げられている、ある患者の詩です。

「苦難にある者たちの告白」
－ある患者の詩－

大きなことを成し遂げるために
力を与えてほしいと
神に求めたのに
謙虚さを学ぶようにと
弱さを授かった

より偉大なことができるようにと
健康を求めたのに
より良きことができるようにと
病弱な体を与えられた

幸せになろうとして
富を求めたのに
賢明であるようにと
貧困を授かった

世の人々の称賛を得ようとして
権力を求めたのに
得意にならないようにと
失敗を授かった

求めたものは一つとして与えられなかったが
願いはすべて聞き届けられていた
言葉に表されていない祈りが叶えられていたのだ

あぁ、私はあらゆる人の中で
もっとも豊かで祝福されていたのだ

彼女は最後に、「生まれ変わったら、もう一度あなたのお嫁さんになりたい。」
と消えるような声で僕にささやいた。

「今度もし、生まれ変われるのだったら、もう少し丈夫な体で生まれて来いよ。」
と墓前でつぶやきました。
お誕生日に乾杯！！
最後に彼女の好きだった浜田省吾の歌を妻に贈ります。

前回のボストンバッグと同じ柄のフランスリネンと内側にリバティ(エデナム)のラミネート生地を使用しました。キュートなエンジェルがちょうどいい具合に収まり、とても素敵なお財布に仕上がりました。

表側はキルト芯が入っていますので、ふっくらした感じになっています。
内側は、リバティ生地の他に本革、シャンタン（レーヨン）、合皮（がま口部分）を使用しております。カードは全部で１８枚収納可能です。

キュートに決めたい方どうぞ